「最後に1つ。あいつの名前は?」
「あいつ?」
「私達が倒すべき相手よ」
「カオス…」
「『シャドー』…今戻れば私に消されなくて済むのに…『グランディス』ごめんなさい、ダメだったわ…」
無線機のような物を取り出し、口元に近づける。
「『ウンディーネ』様。『シャドー』『カオス』データデリートを始動させます。作戦内容は私の得意な攻撃のちデータドレインで宜しいでしょうか?」
「え?全滅後にデータドレインですか?了解しました」
大雨が降っており雷鳴鳴り響く草原。斑点にノイズがあり、羽が生えてきていると言う事はウイルスバグ、もしくはエレメントが居る。
カオス、リョウ、ルカ、クリス、ブラックローズ、ヘルバ。それぞれが転送された。
「さて、行きましょう。あなた達は調査しながら進んで。私達は先に行って待機。ピンチの際に手助けするわ」
「了解!」
ヘルバ班は先に転送され、ダンジョンへ行った。
「僕達も行こう!」
走ってでは遅い。快速のタリスマンを使う。仕方なく全員に。
――出費が痛い…後でアイテム売ろう…
ダンジョンの入り口へ入るとヘルバ達が居た。
「酷いわ。このダンジョン。部屋が三つしかない。しかも、三つ目の部屋は黄色い霧が立ち上ってるの。ウイルスバグなら紫の筈だわ。と言う事は原因はただ一つ。エレメントが居るみたいね」
するとブラックローズが、
「ここの敵もたった一部屋なのにウイルスバグが三体も出てきたの、しかも強いし。もー最悪!」
「ど、どうやってここまで来たんですか?」
何故かクリスが答えた。
「ヘルバが転送してくれたんだよ〜・ワ・」
「そんな事よりウイルスバグ群を倒しなさい。先に進めないわよ」
ルカはプルプルと震えていた。
「怖いなら良いよ?ここで休んでてよ」
「まてや…こりゃ武者震いやで、戦いとーてうずうずしとんねん。行くで〜!ぶっ倒したるわ!ウイルスバグがなんぼのもんじゃい!」
よーし!と全員で叫び、カオスの後ろに付いた。
――かっこいい事言ってるつもりだろうけど、何故に関西弁?さっきまで、もろ共通語だったじゃん…まあ良いか。
ツッコミはさて置きとりあえず、先へ進んだ。
「うわ〜、これは…大き過ぎやしませんか?ヘルバさん…」
巨大な浮遊物体。体中にウイルスバグ特有の発光がある。
「大丈夫よ。倒しなさい。援助するわ」
さらりと酷い事を言われたが、文也は何故か慣れていた。酷い事を言われると父を思い出し、苦笑が抑えられなくなる。だが、苦笑だけで抑える事が出来る。父のお陰(?)で手に入れた特異体質だ。
「じゃあ…行って来ます。ヤアァァァ!」
手持ちの攻撃力が一番高い双剣で、切り付ける。
名前は『$目α』らしい。やはりウイルスバグ。しかも、三体とも同じ名前。同じモンスターだ。属性は雷
「ビアニドーン!」
ルカが使った魔法により、上から紫色の岩石のような物が二つウイルスバグの回りに落ちる。属性ダメージによって結構なダメージのようだ。
「これが俺様の実力さ!ハハハ!」
――あれ?一人称変わった?
いい加減ツッコミたかったが我慢…
しかし、今の攻撃のお陰で結構助かった。それに攻略法も解った。双剣を魔法の双剣に持ち替えた。カオスはビアニドーンの岩石のような物が一つしか落ちない技を使った。
「アニドーン!」
カオスにはそれがSP的に精一杯であり、それ以上の技は無い。
「メアンゾット!」
クリスも地面から紫色の生々しい剣山のような物が二回生えてくる技を使う。
しかし、装備が換わっていないように見える。
――防具を変えたんだ。
防具にも魔法が備わっている。防具は武器と違い、外見からでは解らない。
「ありがとう!クリス!」
クリスはニッコリと微笑み、
「私、闇の属性ステータス高いんだ〜。協力するよ!」
敵に攻撃をされてもヘルバやブラックローズが回復してくれる。リョウとカオスとルカとクリスで属性攻撃。一体一体ではなく一気に削る。
そして、三体一気に
【PROTECT BREAK OK】
「来た!カオス!お願い」
クリスの掛け声に頷き、カオスはドレインアーク(数体同時にデータドレイン)を行う。
「行くぞ!」
六人で一気に叩く。『屍目α(アルファ)』を。
クリスがメアンゾットを使って全てダメージ無しと言うSPの無駄遣いをしてしまった。
「うわ〜ん…闇抵抗じゃん〜、しょうがないなぁ…ライローム!」
電気属性の竜巻を発生させた。属性ダメージにより大ダメージ。しかし、元のHPが高く、あまり効いている感じは無い。
どんどん攻撃を加え、もう少しで倒せる所まで来た。
すると『屍目α』が回転し、一体化した。一体になると『屍目β』となった。
「嘘!最悪!もう、いやぁ…」
ブラックローズが半鳴き声で大剣を下へ傾けた。気持ちは解らなくないが相手は一体だ。そうカオスは思った。
しかし、HPが更に高くなっていた。『屍目α』の三体分より高い。
「仕方ない…あの技を使いましょうヘルバさん!」
「仕方ないわね…」
二人は持っている杖のような武器を床へ突き立て、杖と杖の間にモニターが現れた。ヘルバがその中に飛び込むと、『屍目β』は…
【PROTECT BREAK OK】
「二回目のデータドレインはあんまり薦められる物じゃないんだけど…」
二度目のデータドレインは見事に当たった。しかし、カオスの侵食ゲージはイエローゾーンとレッドゾーンの中間にあった。これ以上は危険だがエレメントと戦わなければならない。
「後一発は危険だわ。ここは撤退を…」
しかしカオスは、
「カイ…イタチ…カズ…皆…助けるんだ」
全員が驚いた。危険すぎる。
「何言ってるのカオス!カオスが居なくなったら何もかも無駄になるじゃない!ダメだよ!カオスが居なくなるなんてぇ…あたし…ダメだよ…」
クリスが悲しげな表情でカオスを見つめる。
「そうよ!アンタまで居なくなっちゃたまんないわ!」
ブラックローズも怒鳴りかける。
ヘルバは更に釘を打とうとする。
「だから撤退よ」
「しません」
「命令よ。撤退しなさい」
「こちらリョース。カオス!撤退だ。君が居なくなるわけにはいかない」
「いきます。一人でも」
「命令違反する気か!意識不明の人間を助ける為には今は撤退すべきだ!この作戦はあくまで調査だ。深追いはするな。転送リングを…」
「退きません。もう僕は退きません。行きます」
「馬鹿な!ヘルバ!奴を抑えろ!」
「フフフ…何か考えがあるんじゃない?」
「何を馬鹿な事を!早く取り押さえるんだ」
「さあ…皆…行くわよ…」
「クッ…知るか!」
六人全員が霧の中へ消えた。
*
「ジ…ジジジッ!」
ノイズが走り中央に黄色の宝石、それを囲みながら回る白、青、茶色、緑の宝石そして、割れた赤い宝石が現れた。
宝石はノイズに取り込まれ、中央の黄色の宝石だけが八つの方向に稲妻が走る。エレメントの証。そして、エレメントが現れると言う助言。
現れたのは、金色の杖を持った美少女だった。
「私はエレメント“雷鳴の女雷神『ヴォルテ』”よ、宜しく。でも、今日がさようならの日ね…あなた達をデータドレインしてあげる。こないだは、私の不在中に『イフリート』がやられたみたいね。敵討ちって訳でもないけど…覚悟しなさい」

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余談
ボスだ〜ボスだ〜
絵描かなきゃ…(涙)ってなると思いましたか?頑張って昨日の夜中に書きましたよ。ついでに、挿絵が出来るまでを描いた『なりきり日記』を描きました。
なりきり日記はweb拍手と無料(有料はありません)DL版のみに掲載させていただきます。
適当に描いた割に、時間かけました。ええアホです。
ハハハ!(開き直り)
ヴォルちゃんはちょっと絵が変になっちゃいました。もっとよく描きたかったんですが、髪型に拘っちゃって、多分もう描けないので載せちゃいます。
受験で忙しいので更新が一日置きになっちゃうかもです。頑張りますから更新を待ってください!(下手すりゃ1話を前後編作ったりするかもです)
以上!
押すべし!押すべし!

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